CAD(Computer Aided Design)とは、コンピュータを使用し設計や製図を行うことです。なんだか難しそうに聞こえるかも知れませんが、昔と違って今のCADは、基本的に皆さんが普段パソコンでエクセルやワードを使って表計算・文章作成しているのと同じくらいの手軽さに近くなってきています。
CADが、この世に出回りだしたのは1980年代初めです。その当時のCADは、とても高価で高嶺の花の存在でもあり、CADで書かれた図面を見ると、とても羨ましく見えたのを今でも憶えています。
ちなみに私が初めてCADに触れたのは、1985年位だったと思いますが、業務効率を上げるどころか、効率が悪くて使い物にならない代物でした。また、CADを同時期に導入した会社でも効率の悪化を招き、そのままお蔵入りという会社も数多く存在しました。高価な上に使い勝手が悪いときては、CADの普及はまだまだ先のように思えましたが、それから数年後、あるCADとの出会いにより、その考えは一蹴されました。プロの設計の世界で瞬く間に広がり、CADの普及に広く貢献したと行っても過言ではありません。そのCADは、フリーソフトのDOS版「JW-CAD」でした。
図面というのは、元来手書きであったため、個々の個性が強く出る作品でもありました(今のCADしか知らない人にはイメージしにくいかもしれませんが…)。図面には、必ず誰が書いたのか明示するようになっていますが、見慣れてくると名前など見なくても、誰が書いたのか分かるくらい特色が強く出ます。
ところが現在は、手書きの図面からCADに移行することにより、その個性というのが出ずらくなってきています。これは、図面を書く我々にとっては悲しいことでもありますが、新米が書こうがベテランが書こうが、品質の均一化という点では優れているといわざるを得ません。
CADがこれだけ普及してくると、逆に手書きの図面が貴重になりますので、私の場合は個性を出すという点で、クライアントに応じていまだに手書きとCADを使い分けるようにしています。